保護犬ジロー「奇跡」の物語

今日の朝刊の記事から。保護犬ジロー「奇跡」の物語をご紹介します。昨年6月、熊本県の上益城郡内で保護されたシェパード犬・ジロー（オス、推定5歳）のお話。
ジローの飼い主は高齢者夫婦。まず夫が入院、次いで妻は大腿骨骨折※この時点で90歳近くジローの行く末を悩んだ妻が保健所に相談したことにより現地の動物保護団体が動きました。ジローは狭い犬舎の中、鎖でつながれていました。餌は与えられていたようですが、毛並みはボロボロ。人が近寄ると威嚇する様子が動画に残っています。体重30キロ。首には金属製の鎖が食い込んで酷く化膿しており、緊急手術となりました。回復も危ぶまれるほどの状態でしたが、ジローは手術を乗り越えました。これまでの環境故、人に噛みつこうとする攻撃性が顕著にみられ、保護団体は某警察犬訓練所にジローを託しました。訓練士さんは毎日ジローに声をかけ、触れ、寄り添い、時間をかけて信頼関係を築き、ジローも徐々に環境に慣れていきました。訓練士さんはジローと接する中で彼の可能性に気がつき、根気強く訓練を施し、ジローもそれに応えました。昨年12月に本格的な訓練を開始し、わずか2か月後。ジローは災害救助犬の試験に合格。現在も警察犬訓練所で訓練を継続し、災害が起きればいつでも出動できるよう備えています。

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