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最期の日のこと③

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職場についてもわたしはうわの空でした。
何度か動物病院に電話をして
ゆきの状態が落ち着いていることを確かめて
画伯ちゃんに電話を入れて状況を話しました。

うわの空のまま仕事を切り上げて
画伯ちゃんに車を出してもらって
16時には病院に到着しました。
わたしはすぐに酸素室のゆきのもとへ、
ゆきは酸素室の中でお利口にわたしを待っていました。

話は前後しますが
わたしは職場で簡易酸素室を組み立て
酸素ボンベを借りる算段を整え
ゆきを移動させるのに万全の体制を整えていました。

主治医の先生と言葉を交わし、
翌日からは病院が休みに入ること。
わたしの家には酸素室が既に在り、
皮下注射も点滴も可能であり、
分離不安気味のゆきの性格も鑑みて、
このまま退院させる決断を下しました。

たくさんの薬と注射シリンジを受け取り
わたしは再び酸素室へと向かいました。
ゆきはきちんとお座りをして
嬉しそうな顔をしてわたしを見上げました。
チアノーゼもなくて、呼吸も落ち着いていて、
或いは大丈夫かもしれないと思いもしました。

勿論、ゆきが急変する可能性も考えていました。
でも、彼女を置いて帰る選択肢は既に在りませんでした。
わたしは酸素室の扉を開けて
ゆきをしっかりと腕に抱き
「ゆき、頑張ったね」
「一緒に帰ろう」
主治医の先生とAHTさんたちに御礼を言い、
そして画伯ちゃんの車に向かいました。
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by monchuchu0116 | 2019-08-26 00:15 | その他