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最期の日のこと②

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病院ではすぐに治療が開始されました。
処置台の上のゆきは、意識がありました。
舌の色はまだ悪かったものの、
彼女の目は確かにわたしを追っていました。

原因を調べないことには打つ手がない。
まずは酸素を吸入させて呼吸の改善を図り、
X線写真を撮ってみましょうと。
そしてゆきは酸素室へ、わたしは待合室へ。
祈るような思いで待ちながら一時間が過ぎ、
わたしは主治医の先生に呼ばれました。

ゆきは酸素吸入とネブライザーを行い、
今は比較的安定しているとのこと。
X線撮影の結果、肺炎を思わせる影がある。
喉頭麻痺の経過を併せて考えると、
誤嚥性肺炎と診断するのが妥当ではないか。
抗生剤を投与して、夕方まで経過を見ましょう。

わたしは了承し、
ゆきに会わせてくれるよう頼みました。
AHTさんが酸素室に案内してくれました。
ゆきは大きな酸素室の中、
座ってこちらを向いていました。
呼吸数は多くは無く、わたしは少し安堵しました。
酸素室の透明な扉越しに見るゆきは、

わたしが愛して止まない大きな瞳で
わたしをじっと見つめていました。
この状況に戸惑ってるのか、
きょとんとしているようにも見えました。
夕方には迎えに来るからと言い聞かせ、
よろしくお願いしますと頭を下げて、
わたしは病院を後にしました。


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by monchuchu0116 | 2019-08-25 01:14 | その他