もしも泣きたくなったら

マグニチュード7.3、最大震度7を記録した「熊本地震」から一週間。
日を追う毎に甚大な被害状況が明らかになり、
目を覆いたくなるような映像が連日連夜テレビで繰り返されました。

幼い頃に毎年家族で訪れていた南阿蘇の荒廃した様相、
何度となく通った阿蘇大橋が跡形も無く崩落してしまった光景、
以前に勤務していた場所が倒壊の危険にさらされて立ち入り禁止になった事実、
そんな中でより強烈にわたしの胸に迫ったものは。

わが熊本県が天下に誇る名城、熊本城の変わり果てた姿でした。
日本三名城としてその名も高く、堅固な石垣を特徴とする雄々しい城跡。
それが今や瓦の多くが崩落し、鯱を失い、石垣がそこここで崩れ落ち、まさに満身創痍。
そのあまりに哀しい状況を初めて映像で目にした時、わたしは柄にも無く涙ぐんでしまいました。

郷土愛なんて、そうそう意識したことも無かったのに。
思えば生まれてこのかた、熊本県を離れたのはほんの数年だけ。
知らずわたしの中には、故郷への思いがしっかりと息づいていたのでしょう。
あの傷ついた天守閣を熊本城を見た瞬間に、わたしは皮肉にもその事実を思い知りました。

それ以来、わたしは。
テレビに熊本城が映るとすぐさまにチャンネルを替えざるを得ません。
その気になればいつでも行けるなんて思わずに、一度くらい天守閣に登っておけばよかった。
後悔しても詮無いこととは知りつつも、
学生時代によく学校をさぼって二の丸公園に行き、そこから仰ぎ見た天守閣を忘れることなどできず。
黒と白のコントラストが鮮やかに映え、武者返しの石垣も勇壮な、熊本県民の拠り所のお城を忘れられず。

(動物病院で貰ったおやつ入れに激しく警戒中)
もしも、わたしが泣きたくなったら。
ゆきが傍にいる時にはその頭を撫でて、
傍にいない時には彼女のおどけた顔を思い出して。

もしも泣きたくなったら、
底抜けに明るいあなたの笑顔を思い出して。
いつかまた、わたしも笑顔で見上げることが出来る日を。
青空の下、鮮やかに蘇った熊本城を仰ぎ見る日を待ちたいと思います。

本日のおべべ

シリアスな話題でもこのコーナーは休まない!!
本日のおべべは青×白のボーイッシュなワッフル生地のボーダーシャツ。
前襟のボタンがアクセント。爽やかだね、ベアー。

某B様よりリクエスト。
ベアーはハロルドと一緒にいなきゃ!!うちのハロルドはオオサンショウウオだけどね!!
※このネタが分かる人は海外ドラマフリークだね、きっと。



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