眠れない夜を過ごして

4月14日21時26分、熊本県を震源とする地震が発生し、
わたしとゆきが住む地域も震度5を記録し、
その後も震度3，4程度の余震が続き。

大きな家具を置いていない和室でゆきを抱っこして、
わたしは一晩中まんじりともせずに過ごしました。

夕方には強い日差しを避けて木陰を散歩し、
その時まではいつもと何ら変わらない日常だったのに。
??その「日常」とやらが崩れ去るのはあまりにもあっけなく。

自分ひとりだったら、それこそどうにでもなるけれど。
今のわたしにはゆきがいる。

自分の食事は後回しでもいいから、ゆきにはちゃんと食べさせる。
自分の寝床はどこでもいいから、ゆきは柔らかい布の上で休ませる。
彼女が何を憂うことも無く、明日という日を迎えることが出来るように力を尽くす。

わたしと一緒にいさえすれば、ご飯も寝床も何も心配しなくても済む。
そう、ゆきが無条件に信じてその身を預けてくれるように。
ゆきを家族として迎えた日にわたしは誓ったのです。
何があっても全力で彼女を守ると。

繰り返す余震の中で静かな寝息を立てる彼女を見つめ、
自分の動揺が彼女に伝わっていないことを願いつつ。
人間の無力さを思い知らされたようで、
到底眠ることはできませんでした。

点けっぱなしのテレビから流れてくるのは、徐々に明らかになる地震の被害。
どうか、どうか、これ以上の大きな被害が出ませんように。


たくさんのメッセージを頂戴し、本当に心強く思います。
地震が起きてPCをチェックして、皆さまにご心配頂いていると知って。
不覚にも涙が零れそうになりました。


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