2015年 03月 12日
心温まる話を
不意にあの時のことを思い出し、
記憶がまだ薄れないうちにしたためようと思い立ちました。
2012年の9月、もんちゅちゅ宅の庭に黒ポメのラブくんが遺棄されて翌日。
ゆきのキャリーバッグにラブくんを押し込んで警察署へ赴いて、
「遺失物」扱いのための書類を作成することになりました。
この時点でラブくんはバッグから出ようとジタバタするし、
何より一回程度のシャンプーでは消えなかった異臭が漂って、
もんちゅちゅはもう気が気ではありませんでした。正直なところ。
書類の記入を終えて、ラブくんの現状の写真を撮ることになり。
どうにかバッグから引っ張り出して抱っこして、ようやく写真を撮り終えて。
担当の警察官に「これから、どうしますか」と尋ねられました。
「保健所に届けを出して、動物病院に行って、自宅で預かります」と答えました。
そう若くも無さそうなポメラニアンを、保健所に引き渡すなんて考えられなかったので。
もんちゅちゅがそう答えるや、
それまでいかにも公務員然としていた警察官が。
ピシッと背筋を伸ばして書類を検め、「ですます」調を崩さなかった警察官が。
文字通り顔をくしゃくしゃにして嬉しげに笑って、
きょとんとするラブくんの目を覗き込んでこう言ったのです。
「本当に良かったな。本当にラッキーだぞ、おまえ」
そしてものの数分後、
ラブくんは警察署で大勢の警察官に囲まれていました。
皆さん口々にラブくんに優しく声をかけて、
お世辞にも綺麗な状態ではないラブくんをたくさんたくさん撫でてくれました。
お堅いイメージのあった警察署の一角で、それはとても不思議な光景に見えました。
嫌な事件だってごまんとあるけれど
世の中まだまだ捨てたもんじゃないと思ったあの日。
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by monchuchu0116
| 2015-03-12 05:30
| その他
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